買ってもらった


旦那さんがBALS株を持っていたので5000円の株主優待券ゲット。というわけで横浜のアウトレットにあるflanc flancでお買い物に行ってきました。サラダスピナーニトリで買ったのを持っていたけど大きすぎて邪魔だし可愛くない、と、結局OXOを買い直し。最初から素直にこっちを買っておけば良かった。
コーヒーポッドも昔使ってたコーヒーメーカーの付属品をずっと使っていたので、そろそろ買い直すかとHARIOのポッドを選択。ドリッパーが台形じゃなくて円錐に近い形なので、前と同じ淹れ方をしてもちょっと美味しく仕上がるような気が。

あと帽子屋で夏物の帽子を一点購入。今日はいい買い物をしました。ふー。

コンフィダント・絆@PARCO劇場(千秋楽)

作・演出:三谷幸喜
出演:中井貴一寺脇康文生瀬勝久相島一之堀内敬子

チケット争奪戦にみごとに敗れたものの、運良く定価+手数料程度でオークション落札。千秋楽観劇。
三谷さんは筆が衰えないなー、という印象。この作品は代表作のひとつになるんじゃないだろうか。面白かったー。たぶんまた何年後かに再演されるんではないかと。前半はそれなりに笑いが多いけど、後半はコメディというよりはちょっとほろ苦い大人ドラマ。切ない。
キャスト見たときは「三谷作品の割にやや地味だなー」と正直思ったけれど(スミマセン)、いやはや、実際見てみればそれぞれがハマリ役。5人の登場人物が舞台上でしっかり息づいている感じだった。
お互いの才能への羨望と嫉妬、ルイーズをめぐる色恋沙汰、思いやりという名の残酷さ。5人それぞれに見せ場を作りながら丁寧に伏線を積み重ねていく。世の中に認められているのはスーラでも、その彼が本物の才能を認めているのは売れないゴッホだったり……というあたり、ちょっと「アマデウス」を彷彿とさせたり。終盤、4人の画家の中で一番の「凡人」で、感情移入しやすいシュフネッケル(相島一之)が感情をあらわにするところで思わず涙。中井・生瀬・寺脇を差し置いて(?)相島さんに見せ場を持って行かせるあたりも愛か。
脚本もいいけど、歌とピアノの生演奏を織り交ぜた演出もいい。切なさやほろ苦さを増幅させたり和らげたりしてくれる。微笑ましくも切なすぎるラストシーンも見事。高いチケット代に見合う芝居で大満足。二幕頭では三谷さんがアコーディオンバンドネオン?)持って登場、ピアノと2重奏を披露。練習したんだろうなぁ。
大阪公演はまだまだチケット取れるようなので、関西の方はぜひどうぞ。

ウィーン版エリザベート@梅田芸術劇場

4月は小笠原旅行もあるので遠征はやめとこうかとも思ったんですが、やはりウィーンまで行くより安いわ、と楽日間近にカケコミで見てきました。


やはりウィーン版演出いいですね! 見に行った甲斐がありました。噂どおり美術と演出がすばらしいです。全体的に日本版よりクールでドライ、現代的な印象。美術が観覧車だったりゴーカートだったりネオンサイン色の照明もあったりして、現代的な演出をしたオペラっぽい印象があります。字幕の訳詞もやはり東宝・宝塚版とはだいぶ印象が違います。政治的な背景も色濃く、シシィの葛藤や苦悩も濃度が濃いというか。精神病院やコルフ島のシーンなんか、特に歌詞の印象が違いました。
なんつってもキャストの風貌がちゃんとあちらの人というのがイイ(当たり前なんだけど)。1幕ラストに鏡の中に浮かぶエリザベートの姿が「あの肖像画」そのまんまなのには思わず拍手。あ、日本版でもそのつもりでやってたのかな、あの衣裳は。今まで死ぬほど見たにもかかわらず気づかなかったもんな。


トートの存在も、いい意味で日本版より薄め。あんまり人間くさくないので、どうとでも好きなように解釈できるような演出です。「トート=死=束縛からの解放」というだけでなく、エリザベートの抱える内面の葛藤や矛盾そのものを表してるようにも見えたり。なので、ルドルフの死のあとエリザベートを突き放すシーンなんかも納得しやすいというか、自然な流れとして見られますね。日本版だと突然のツンデレぶりに思わずツッコミいれたくなるんですが。


歌詞に乗せる音数の問題もあるにせよ、宝塚版・東宝版はやはり日本人向けにだいぶ「わかりやすく」しちゃったんだなぁと。美術もわかりやすいゴシック様式にしちゃって、テーマも「エリザベートと黄泉の皇帝の恋愛」の少女漫画的要素を強くしてしまった、と。エリザベートとゾフィの関係も、日本版だと単なる嫁姑問題みたいに見えてしまうけど、ウィーン版を見るともっと政治ゲーム的色合いが強い印象が。エリザベートの性格も、ウィーン版のほうがもっとエゴイスティックに見えるし。日本版のほうが感情移入しやすくややマイルドになってるなぁ、と。


そして何より、ウイーン版に比べると宝塚版も東宝版も、トートとエリザベートのシーンがなんともウエットでねちっこい。演出のタメや間合いが全然違うんですね。女子にとっての「萌えポイント」が日本版はかなり多いというか。前からこの作品は「女子ウケを狙ったあざとい演出」とは思っていたんですが、ウィーン版のあっさり感と比べてその違いを再認識。エリザベートに萌えを求めてる人にとっては、ウィーン版は物足りないんじゃないかと思ったり。


ただまあ確かにタカラヅカの観客としてはウィーン版みたいな複雑なテーマで見せられても困っちゃうので、宝塚版の演出に対しては「さすが小池修一郎」と拍手したい気分ではあるのですが。タカラヅカファン的にはやはりトップさんのカッコよさと萌えツボは欠かせないわけで。
一方で、イチ"演劇ファン”の視点としては、東宝版に対して「なんて改悪をしてくれたんだ小池修一郎」と罵倒したい気分でいっぱいになってみたり。「このまま輸入してくれればよかったのに!!!」なんて気分になりましたよ。まあ、あれはあれで別の意味で「ツッコミどころ満載で笑いの止まらないステキな作品」ではありましたけれども……。


感想まとめ
・ウィーン版は宝塚・東宝版より歴史背景や心理描写、物語の深みが5割増。
・ウィーン版は宝塚・東宝版より萌え要素が5割減。

小笠原諸島から帰宅

というわけで3泊6日で東京都に行ってきました。
東京都といってもそこは小笠原諸島の父島。
片道25時間半の船旅です。過酷です。
船中で2泊、島で3泊、なので3泊6日。最初に聞いたときは耳を疑いました。
この旅程のせいか、南の島なのに不思議なくらい「リゾート」感がありません。
船に乗るのは男性が7〜8割、女性も雑魚寝対応で誰もコギレイな格好してません。
ほとんどの人はダイビングか釣り、あるいはトレッキングが目的のようで。
私もシュノーケル三昧&ホエールウォッチング、トレッキングツアーと
海と山のレジャーを満喫してまいりました。
まったく、完全インドア派だったのが信じられないような変貌ぶり。
ダイビング好きの旦那さんと結婚してなければ一生ここに行くこともなかったでしょう。


というわけで写真で旅程をダイジェスト報告。



竹芝を出港するおがさわら丸。このあと25時間半(実際には26時間)の船旅。

父島・ウェザーステーションからの眺め

ただ日が海に沈むのを眺めたり

ホエールウォッチング。くじらさんのしっぽが目の前。エキサイティング。

無人島の南島上陸。鮫池。

トレッキングツアーで巨大ガジュマルの森へ。

父島出港。島のボートが見送ってくれる光景は感動的。このあとイルカの群れも出現。

ファントム

http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20070406-OHT1T00063.htm

大沢たかお、怪人になる ミュージカル初挑戦

 映画俳優の大沢たかお(39)が来年1月、ミュージカルに初挑戦することが5日、分かった。名作古典「オペラ座の怪人」を原作にした「ファントム」(来年1月中旬、大阪・梅田芸術劇場から開幕)で、椎名桔平主演「レインマン」、山本耕史主演「ヘドウィグ&アングリー・インチ」の人気演出家・鈴木勝秀さんとのコンビで怪人役に挑む。大沢は「しっかり準備をしてベストな状態で舞台に臨みたい」と意欲を見せている。...続きはこちら

コピット版のファントムなんですね。宝塚では宙組花組でわりと最近上演されましたが。……あれをスズカツ演出か……うーん微妙……。
スズカツさんの演出は「不条理戯曲をスタイリッシュに演出」の時は割とキライじゃないんですがね。なんつーか、戯曲の意味をあえて排除して、頭で考えず五感で空間を感じるタイプの舞台は良いんですよ。でもヘドウィグとかBENTとかテーマ性の強いものの時の演出はあんまり好きじゃないんだよなぁ……。こないだのヘドも大事なテーマが見えない印象だったし。
まして青山でファントムっつったら素舞台で勝負なんかできないわけで、やっぱりある程度のデコラティブな演出は必要なんじゃないかと……ミュージカルは「空間埋めてなんぼ」だと思うんですがどうなんだろうそこんとこ……。
大沢たかおがファントムのナンバーを歌いこなせるのか? とか、クリスティーヌ誰がやるんだ、まさかミュージカル初体験とかのタレントじゃないだろうな、とかいう疑問はもうこのさいおいといて、演出家の時点でかなり微妙な作品になりそうな気が……。小池修一郎とは言わないが、せめて栗山民也とか大劇場ミュージカル経験者をつれてきてくれよぅ、と思ったり思わなかったり。

食い倒れツアー

旦那さんの実家の墓参りのついでにみちのく〜北関東で食い倒れツアー。

まず一夜目は仙台で牛たん炭焼 利久へ。1枚目は「極定食」、牛タンの塩焼きが分厚い!! こんな分厚い牛タン食べたの初めてですよ。2枚目は牛タン角煮、3枚目は牛タンにぎり。どれもめっちゃ美味しかったーーーー。はー、また食べたい。


これは喜多方市食堂なまえ喜多方ラーメン
坂内とか小法師とか蔵太鼓とかのはよく食べたんですが、本場で喜多方ラーメン食べたのははじめて。やーやっぱりスープが澄み切ってて美味しいですなー。


これは宇都宮のみんみんの餃子。1枚目は揚げ餃子、2枚目は焼き餃子、3枚目は水餃子。焼き餃子はあまりインパクトなかったけど、揚げ餃子と水餃子はおいしかったなあああ。また食べたい。


こちらは宇都宮めんめんの餃子。焼き餃子はこっちのほうが美味しかったなあ。ニンニクが凶悪なほど効いてますが、肉汁がこぼれ出してまるで小龍包みたいな餃子。羽根付きで美味しかったーー。

TOMMY THE WHO’S「トミー」@日生劇場

幕があいて2ステージ目。平日マチネでいわゆる「2オチ」の危険性がある公演のせいかやや客入り悪く3〜4割くらいは空席。新感線ファンは「朧〜」に金つぎこみすぎてこっちには来てないんだろうか。
うーん、しかし私はたぶんこの「TOMMY」って作品自体が肌にあわないのかなぁ、なんて思いつつ。映画版もざっとDVDで観たけど「正直わけわからん」と集中力とぎれまくりでストーリーすら追えない有様だったし。去年の来日版も観てないし。


客観的にいただけないと思ったのは音響のマズさ。下手ブロックのスピーカー前だったせいかもしれないけど、とにかく歌詞が聞き取れない。比較的声の通りのいいキャストの歌詞はほどほど聞こえたけれど、ヒドいキャストになるとまったく聞き取れなくてイライラ。


あと、LEDを使った背景はどうにもいただけない。前半のダイジェスト版ストーリーをちゃんと客にわかるように伝えるためにはある程度の視覚的な説明が必要なのはわかるけど、CGでゴリゴリ動く背景とか使われると、「舞台でやる必要ないじゃん」とか思ってしまう。アナログな装置を想像力で補うのが演劇の魅力なんじゃないのか。とか。メタルマクベスの時程度の使い方ならいいと思うけど……。


それから微妙だったのは「主人公のトミー(中川)」「子役のトミー」「人形のトミー」の3つの使い方。それぞれの象徴するものがはっきりせず、場面ごとに適当に雰囲気で使ってるような気がして。なんかもうちょっとそれぞれに意味を与えてくれたらいいのになぁ(心象の表現は生身、とか、心を閉ざしてる状態が人形、とか)、と思ったりしつつ。


衣装もなんか中途半端な気がするんだよなー、メイン以外の役者の衣装が適当というか、微妙にセンスがいまいち、な気がした。衣装が記号として表す意味を軽視してる気がするんだよなぁ。もういっそサイケ系で統一するとかしてくれりゃいいのに。両親のキャラもあの衣装では伝わりづらい。「なんかちょっと上品な上流社会の両親」に見えてしまうから、子供をダシに金儲け、的ないやらしさがあまりないし。
演出も含めて、もっとトゥーマッチでいいような気がするんだけど。そんなこんなでどうにも冒頭乗り切れず。いのうえひでのり演出だと知らずに観ていたら、「ダメな翻訳ミュージカル」の典型を観てる気分になったんじゃないだろうか。1幕後半のAcid Queenピンボールの魔術師あたりでようやく落ち着いて観られるようになったけど。でもピンボールの魔術師も「ボールを客席に飛ばして客席中をピンボールマシンにします!」と宣言したわりにはたいした数のボールじゃないからなんだか間抜けな雰囲気。もっと数とばせないものか。でなければ、舞台上だけとばしといたほうが空間が埋まると思うんだけど。

まあ、中川くんでTOMMYをやりたいというのはわかる気がした。彼はああいう不遇な天才役が似合うよなぁ。それにしても新感線以外の舞台で観る右近さんはどうしてあんなに違和感があるのか。観ててなにか落ち着かないんだよなぁ。なんでだろう。