読書日記

楽園 上 (1)楽園 下

宮部みゆき/楽園
本当は文庫オチを待って買おうと思っていたのだが、父親が「模倣犯を読んで続編を読みたいのだが持ってないか」と言い出したので読んでから送ることにした。アマゾンのレビューでさんざん書かれているけれど、確かに「まぁ普通に面白いんだけど、模倣犯の読み応えを期待するとがっかり」という感じ。続編といってもまぁ主人公が同じという程度で、「模倣犯」知らなくてもいいレベルでもある。「火車」「秘密」「模倣犯」あたりの読み応えを期待するとちょっとがっかりかも。
そういえばガリレオ見てるせいか「超能力だと思われた不思議な現象の裏にはこんな種明かしが!」的な展開をするとなんとなく思いこんでいたが、上巻を読み終えたところでようやく「そういえば宮部みゆきは超能力を超能力として書く人だった」と思い出してしまった。もっと早く気づくべきだった。



ヒートアイランド (文春文庫)
垣根涼介/ヒートアイランド (文春文庫)
「ワイルド・ソウル」が面白かったので読んでみた。まあ「ワイルド〜」のほうが読み応えがあって面白いけれど、こちらも映画化されるだけあってそこそこ面白い。でも「ワイルド〜」との共通項も多く、手癖みたいなものが見えてくるのも確か。この続編の「ギャングスター・レッスン」も読んでみたけれど、そっちはまあ「ヒートアイランド」のキャラが好きなら読んでもいいかも、という程度かな。シリーズ物の一部としてはまあこんなものかなぁという感じなんだけれど、ひとつの作品として読むとちょっと物足りなさがあったり。
アマゾンのレビューでも書かれていたが、この作家の作品はとりあえず「ワイルド・ソウル」と「ヒートアイランド」くらいを読んでおけば良さそうだ。

結婚詐欺師〈上〉 (新潮文庫)
結婚詐欺師〈下〉 (新潮文庫)
乃南アサ/結婚詐欺師 (新潮文庫)
タイトル通り結婚詐欺師の話。おっかける刑事のほうのストーリーがいまいちな感じで後半がやや物足りない感じにはなってしまったけれど、詐欺の手口を知るという意味では前半はそれなりに面白い。そこそこ小銭をもってる独身女性は保身のために一度読んでおいてもいいかもしれない。