サリエリ派

アマデウス」を見てサリエリに感情移入しちゃう人にとってはちょっぴりいいニュース。最後の一行がアレですがね。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050221-00000514-yom-int
【ウィーン=石黒穣】映画「アマデウス」(1984年)でモーツァルトの宿敵として悪役のイメージが定着したイタリア人作曲家アントニオ・サリエリ(1750―1825年)。その名誉を回復する動きがウィーンで出ている。

 きっかけとなったのは、昨年12月、大改修を終えたイタリア・ミラノのスカラ座こけら落とし公演で、サリエリ作「見いだされたエウロパ」が上演されたこと。1778年のスカラ座オープンのときの演目と同じで、同歌劇場のリッカルド・ムーティ音楽監督が指揮した。

 サリエリは、同時代のモーツァルトがみじめな最期を遂げたのとは対照的に、ウィーンの宮廷楽長として大成功を収めた。だが、今日、世界中でほとんど取り上げられることがなかった。

 ピーター・シェイファー原作・脚本、ミロシュ・フォアマン監督の映画アマデウスでは、サリエリモーツァルトの天賦の才をねたみ、最後は病身のモーツァルトに創作を無理強いして死に至らしめる役として描かれた。

 それだけに、スカラ座での上演は歌劇ファンの間で話題になった。これを機に、サリエリを再評価する声がウィーンのイタリア系社会を中心に広がっている。

 先頭に立つのは、かつてサリエリ音楽監督を務めたミノリテン教会。信心会長セルジオ・バレンチニ氏(64)は「サリエリプーシキンの戯曲や映画で、モーツァルトの才能に嫉妬(しっと)し、死に追いやった俗物にされてしまったが、本当は後進の指導にも熱心だった心の広い偉大な作曲家。汚名をぬぐい去り、本来の姿にふさわしい尊敬を取り戻させたい」と力説する。

 同信心会では同教会堂内に、サリエリの彫像つきの立派な墓碑を建て、サリエリの遺骨を移す計画。来年秋に予定する墓碑の除幕に合わせ、ウィーン国立音大の協力を得て、サリエリの大作、皇帝ミサ曲を200年ぶりに演奏する準備もしている。

 今はウィーンの中央墓地にあるサリエリの墓は、土台が風雨で穴だらけになるなど傷みが激しい。名誉回復の動きに合わせ、墓参者がにわかに増えたため、ウィーン市当局は先月、消えそうだった墓碑銘にあわてて金箔(きんぱく)を張るなど修復措置を施した。

 ただ、生前享受した「当代一の音楽家」の名声まで復活させるのは容易ではないようだ。ローマ出身でウィーン在住の指揮者フェデリコ・ロッシ氏(31)は「サリエリを振ることは将来もないと思う。彼の音楽は優れているが、彼より秀でた作曲家がたくさんいるからだ」と語っている。
(読売新聞) - 2月21日23時47分更新

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久々に見てみようかな。